-
なんて綺麗な青空…。
今日は素晴らしい日になりそうですね。
-
うむ。雲一つ無く澄み渡る快晴、これぞ式典日和であろう。
-
やァ〜っぱりお祭ごとはこう晴れやかでなくっちゃねン♥ウフッ!
-
………………………。
-
………………………。
-
今は私と女王が話の最中だ。外野は発言を謹み給え。
-
あァん?セレナーデちゃんとお喋りしてんのはアタシよォン?
-
まあ…どうかお止めになって。ディアマント、ペルラ。
記念日くらい、手を取り合ってはいかが?
-
………………………。
-
………………………。
-
…二人とも、宝石の名に恥じぬ頑固者ね。
昔からずっとお変わりなく…。
-
例え千年、億年経とうとも、彼奴と理解し合う事は永劫無い、と断言する。
-
えーえ!宇宙の果てまで行こうともこんっなに訳ワッカンないヤツ他に居やしないわァン!
-
まあ、まあ…。
-
…握手は出来ずとも、私の手をそれぞれ取って、ここまで導いて下さいましたわ。
時の神よ、空間の神よ。
貴方達に心からの感謝を捧げます…。
-
今日は記念すべき百年目の始まり。
また新たな夢を見る為の、とても大切な一歩となるでしょう。
これからもどうか、宜しくお願いしますね。
-
…うむ。
-
あったり前じゃなァい。こちらこそヨ・ロ・シ・ク・ねン♥
-
…やはり癪に障る。
-
ふふふ…。
-
カキン! カキン!
-
…グゲッ グギギギ…!
-
………そこだぁっ!
-
カキン! カキン!
-
グッ… ギイヤアアアアアア!!!!
-
………ふうっ!
-
おおお……!!!
-
もう大丈夫っすよ!お怪我はありませんか?お嬢さん!
-
う…うううう…!あ、ありがとうごぜえます…!
-
すげぇ…魔物をのしちまった…!
-
やるねえあんちゃん!さっすが騎士団のホープ様!
-
いやぁ…ハハハ!それ程でも…?
-
いえっ!ホントに何とお礼を申せばええですかと…。
-
騎士として、民を護るのは当然の行いっす!さ、お手を…。
-
…………ヒェっ!?
-
!!! あ、あんちゃん危ねぇっ…!
-
グオオオオ…ン…
-
……ッ!
-
…ハァッ!!!
-
グオオ…オオオオオン…!!!
-
………。
-
…だ、団長…!?
-
怪我は無いか?ルシエル。
-
は、はいっ!
-
あ、アスセーナ様…騎士団長様だ…!
-
すっげえや…魔物を一瞬で…!
-
そちらの娘さんは、ご無事ですか?
-
エッ?あっ… お、おかげさまでぇ…!
-
良かった…。
近頃は城下町も物騒です。どうぞお気を付け下さい。
-
はいい〜………。
-
はは………。
-
ルシエル。民間人の警護と魔物の掃討、ご苦労様。
予定時刻はもう過ぎた。見回り業務を引き継ぎ、城へ帰還するように。
-
えっ?あ、もう昼っすか?早いなぁ…。
-
………ルシエル。
-
我らには本日、女王様をお側で警護する命が下っているのを忘れたか?
これ以上の遅れは決して許されぬ。…急げ!
-
は、ハイッ!!!
-
…ま、段取りはこんな感じと言う事で。
城の皆さんにもご協力願えればと。今日はどうぞ宜しくお願い申し上げます。
-
式典の進行はお任せしましたよ。ぜひ盛り上げてくださいねぇ…ほほほ。
-
お任せ下さい!お美しいマダムの望みとあらば……なんちゃって。
-
ほほほ!お上手、お上手。
…あら。そういえば、スパシさんはどうなさったの?
-
あぁ…。アイツ、また働き過ぎちゃいましてねぇ。
ぶっ倒れまして、大臣に叱られたんですよ。
今は一時帰宅も兼ねて夢の外、じゃないですか?
-
まあ…こんな大事な日に…。
-
要領が悪いというか、ねぇ…。
心配ご無用、マダム・エトワール!俺一人でもきっちり大役をこなして見せますよ。
-
ほほほ…。期待してますよ。
-
………葉も、花も、ざわめきが止まないわ。
-
何が始まってしまうの…?